まだ会社だ。(PM9:20)今日も、結構仕事するじゃん、俺♪(自画自賛)
たまには真面目な事を書こうと思う。
何日か前、朝の通勤電車内でこんな事があった。
電車に乗ると、既に車イスに乗った男性が車内にいた。まだ社内にはそれほど人が乗っていなかったので、僕は電車に乗る事にした。次の次の駅くらいだったか、もう一人車イスに乗った男性が乗ってきた。その人をAさんと呼ぶ事にする。Aさんは乗車を手伝ってくれる駅員さんに「ありがとう!」と大きな声でお礼を言っていた。車内はその時もう結構な混雑になっていた。また2駅程先に着くと、先に乗っていた車イスの男性が電車を降りようとした。Aさんは混雑した車内でも出来るだけ降車に邪魔にならないように車イスを動かしながら、「大丈夫?降りれる?邪魔にならない?」と気を遣って語りかけていた。そして先に乗っていた男性が降車すると、電車内の奥に入ってきた。ちょうど僕の斜め後ろ位の位置だった。
それから混雑はいつものごとく増していく。駅に着く毎に、ある意味お構いなしに乗客は乗ってくる。中に車イスのAさんがいる事は見えない。すると、僕の横の辺りで、ちょっとしたイザコザが始まった。乗客に押されてAさんの車イスに足元を少しとられ倒れそうになった若い男性が、社内の中ほどにある手摺を握ろうとしたので、その手が顔の辺りに来た別の大柄な男性が大きな声を出したのだ。
「おい、手が邪魔だよ!手摺なんか持つなよ!」
「すみません。でも手摺を持たないと倒れるので。」
「倒れねーよ!ちゃんと立ってろよ!」
「。。。いや、無理ですね。。。」
車イスに足をとられて手摺を持つ人。
その状況を知らず、自分の顔の横の腕にいらだつ人。
その状況も詳しくわからない入口付近の乗客。
車内奥でじっと黙っている車イスのAさん。
誰も悪い人はいない。全体の状況が見えず、自分の事を対処しているだけ。
こういう時は、全体が見える位置にいた僕が何かを発言すべきなんだよね。
「いや、この人は足元をとられていて倒れそうなんです。」とか「中に車イスの方がいらっしゃるのであまり無理に乗車しないで下さい。」とか。でも僕はこういう時に声を出せないんだ。弱い自分がもどかしく情けなかった。
Aさんが電車を降りるとき、降車を手伝う駅員さん・降車のために一旦電車を降りる人達・そして車内にいる人達に向かって、乗車時と同じように大きな声で「みんな!ありがとう!」とお礼を言っていた。
僕はAさんがとても心が大きくて強い方に見えた。こういう人になりたいね。