2011年6月2日木曜日

内閣不信任案の提出

久しぶりに政治に対して思うところを書き連ねようと思う。

僕は昨年来より菅政権、というより菅首相(及び仙谷氏)を批判してきた。罵声を浴びせたと言ってもいいかもしれない。僕は実は菅直人さんを野党時代から支持してきた。民主党が政権を取り菅さんが国家戦略局担当大臣になったときは喜んだ。国家戦略局こそ民主党の民主党たる政治シンボルであり、僕が一番に期待していた組織だったからだ。しかし菅さんからはメッセージが届いて来なかった。「熟考中」という言葉ばかり
。彼が力を入れてきた林業再生やバイオ技術はどうしたのか?新しい成長産業を立案しないのか?待っても待っても何も無い。そのうちに菅さんは財務大臣になり「デフレ宣言!」した事は評価したが、またそれまで。それに鳩山政権を崩壊させた沖縄問題に関しては、担当でありながら何も手を付けたり協力した気配もなし。あれれ?そう思っていたら鳩山さんの後の総理大臣になり、いきなり「沖縄の普天間基地移設は日米2+2での決定を継承」と早々と宣言。その宣言を聞いて僕は菅さんの究極なまでの現実主義者ぶりを感じた。僕の菅さんに対する期待を砕く瞬間だった。その次は参議院選挙における「消費税増税」宣言。民主党に期待された『新自由主義思想により歪み痛んだ日本の再生』『国民の生活が第一』を否定するかのような、まるで喧嘩を仕掛けているかのような相反する政策。無駄を削減するといっていたではないか?もう無駄はないのか?それに地方分権はどうした?取調べの可視化は?クロスオーナーシップ廃止は?会見のオープン化は?そして参議院は惨敗。当然だ。自民党政治と変わらない。それなら政権交代の意味はない。業を煮やして総理大臣に小沢一郎氏が名乗りを挙げると、今度は思い切り悪者扱いだ。そもそも小沢氏の陸山会金銭授受問題は、彼が既に野党時代の話であり、もし仮に賄賂性があったにせよ『あっせん収賄』までの問題だった。しかも検察の立件内容は極めて怪しく信憑性もない。同じ政党ならば検察に対して戦うべきではないのか?しかし逆に悪者扱いした。『推定無罪の原則』があるにも関わらず。そして「412人での挙党体制」なんて言いながら実際は小沢氏を排除して仲間内だけで大臣を固めて仲良し政権を完成。嘘までついた。今度は尖閣諸島問題での中国漁船拿捕・釈放の責任を沖縄地検(だったか?)に押し付けた。無責任と勝手気ままな発言のオンパレード。もうぶち切れた!!それから僕は菅首相さっさと辞めろ宣言をTwitterなどで繰り返してきた。

しかし東日本(東北)大震災が起こり、僕は菅政権(というより菅首相)に対する批判をやめた。あまりにも震災による被害が大きく、また原発の被害が想定外であったと思われたためだ。むしろ僕は心の中で菅政権を応援していた。これは誰が対処しても変わらない。国民や官僚や知識人などを総動員して対処すべきだと今でも考えている。しかし、ここ最近考えが変わってきた。震災の復旧を国民挙げて対処すべし、とのメッセージも聞こえてこない。原発の被害状況が福島に明かされているようにもあまり感じない。原子力保安院や委員会・東京電力との事故報告の食い違い。義捐金は被災地に届かない。更に、だ。この期に及んで消費税増税だ!TPPもドサクサ紛れに話がなし崩しに進められそうだ。フランスからの法外な原発廃去の為の金額提示にも対策を講じている様子もなし。沖縄の辺野古基地新設は沖縄県民の民意無視で推し進められている。なおかつオスプレイも押し付けられようとしている。なんなのだ?この主体性と戦略性の無さは?僕は細野さんや枝野さん辺りは、あくまで組織運営上菅首相を立てているだけのように見える。菅首相のリーダーシップと戦略・理念のあまりの無さに組織が一つにならないのだ。英知が一つにまとまらないのだ。それならば一刻も早く菅首相だけでもご退陣いただこうではないか!と。

今日、自民党・公明党・たちあがれ日本による内閣不信任案が国会提出された。僕は自民党なんて全く評価していないが、それ以上に菅首相退陣の方を選びます。この不信任案に対しては、例え民主党議員であれども今の政治の現状と国民生活・被災者・東日本の復興の為を第一に考えて賛成・反対の結論を出してほしい。不信任案が否決されたら、はっきり言って僕は日本の政治(特に国政)に対して見切りを付ける。どうでもいい。ならば国民が立ち上がり地方から国の権限を奪い取るのみ。今の国政政治家なんて要らないよ。総入れ替えだ。そもそも僕は2大政党制は無理があるように感じていた。もう政界再編で小さくても政治理念が一致したメンバーでの政党の集合体でいいよ。その方が分かりやすい。そして案件に対して党派を超えた判断で対処していけばいいのだ。

特に民主党議員の皆さん。本気で決断してほしい。本当にこのまま菅首相で良いのか?

2 件のコメント:

  1. 検索から失礼します。

    林業再生については先般森林法が改正(全会一致)され、森林・林業再生プランの具体化が始まっております。世界有数の森林国でありながら林業への関心は先進国中最低レベルにある日本ではこういったことはなかなか報道されないのですが・・・。

    参考
    http://homepage2.nifty.com/fujiwara_studyroom/kokunai/sinrinhorev/sinrinhorev.html

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  2. 情報ありがとうございます。不勉強で恥ずかしいです。
    日本は第2次産業・第3次産業への着目が強く、第1次産業を軽視しているように思いますね。資源の面でも雇用創出の面でも、林業はとても大きな可能性を秘めていると思います。肉体的に厳しい仕事でしょうけどね。
    ありがとうございました。

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